ぴあヘルパー

介護福祉士・そううつ病のピアヘルパーとして福祉・教育・医療等の記事をかいてます。

きのくに子どもの村学園の教育講座:叱らない教育(親業)


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先週5/14(土)に、ノアヨナが通う南アルプス子どもの村小中学校で

「春まつり」があり、夫婦で参加しました。

学校のFacebookページより

 

自分のFacebookより 

ピンク色の紙・プログラムも載せてます。

写真で雰囲気が伝わるかと思います。

 

午後に、学園長・堀さんの講演(教育講座)があり、

その内容が良かったのでシェアします。

 

「?らぬ教育」の心理と哲学

きのくに子どもの村学園 学園長 堀 真一郎

 

<目次>
1.(霜田静志・叱らぬ教育の)ことばの由来
2.ニイルの自由教育
3.超自我の再形成(精神分析フロイトとニイル)
4.叱らずにいられない人
5.叱らずにすむためのハウツー

 

講演(教育講座)の内容・論文は、

月刊誌「児童心理」2010年9月号に掲載されています。

 

この記事で紹介したいのが、目次5の「叱らずにすむためのハウツー」です。

 

叱らずにすむためのハウツー

 

私たち親や教師は心理的に解放されているとは限らない。不自由な部分から完全に自由ではない。そこで私たちの学園(学校法人きのくに子どもの村学園)では、叱らずにすませるためのいくつかの術を採用している。

 

(1)抱きしめる

叱りたくなったら抱きしめる。そうすると、その子を受容でき、理屈抜きに幸福な気分になる。子どもにとっても教師にとっても教師にとっても効果抜群だ。子どもを抱きしめながら叱ることのできる人はいない。

 

(2)肯定的評価

子どもの行為やことばを前向きの表現で評価する。友だちに腹を立てて、思わず壁にパンチして穴を開けた子には、「でも、友だちを殴るのは我慢できたんだね」という。10分遅刻してきた子に「10分も遅れた」というのは下手くそなやり方だ。「10分の遅れですんだ」と言おう。困った行動を直してほしければ、「それはダメ」とはいわないで、「こうした方がいいよ」と言おう。

 

(3)能動的な聞き方

カウンセリングでつかう技法の応用である。子どものことばに批判を加えないで、そのまま反復して確認する。聞いてもらっているうちに、子どもは受容されていると感じ、自分を振り返るだけでなく、問題の解決方法を思いつくことも少なくない。

 

(4)善悪の評価をしない

きのくに子どもの村学園のほとんど唯一の道徳律は「人に迷惑になる行為はやめよう」である。じっさい、これで十分なのだ。私たちは、子どもの迷惑な行為や困った言動を制止することはある。しかし「善いー悪い」の判定はしない。子どもが自分の言動が「不都合」であることに気づけばそれでよい。いいかえれば、大人は道徳律の代弁者であることを辞める。「気づいてもらう」というのがキーワードだ。

 

(5)私メッセージ

親業訓練の創始者であるトマス・ゴードンの推奨する方法である。善悪を持ち出さずに「私は、それは好きじゃないなあ」とか、「それだと私が困るんだ」などと正直に自分を出す。道徳律を持ち出さないのと同じ発想である。

 

最初の「親や教師は心理的に解放されているとは限らない(不自由・問題を抱えている)」という点。

目次4の「叱らずにいられない人」に書かれています。

 

私たちが叱らずにはいられないのは、権威主義的な子育てを受け、古い価値観を内面化させたままでいるからだ。そして程度の差はあっても、どこかに自己否定感を抱いているからだ。ニイルの表現を借りれば、困った子どもと同じ船に乗っているのである。不自由で不幸なのだ。だから自分の自己否定感や固定観念を刺激するような行為を目にすると、それを受け入れたり見過ごしたりできない。頭ではわかっているつもりでも、つい叱ってしまう。そしてイヤな気分になる。時には、この自己嫌悪感に耐えられなくて、さらにお説教を追加する。親や教師は、この自分自身の不自由さに気づき、そこから解放されなくてはいけない。

 

自身で心理的問題に気づいて解放・解決することができればいいですが、

中には、AC機能不全家族・トラウマを抱えていたり、治療(心理療法カウンセリング)が必要な方もいると思います。

 

ゴードン博士は、親としての役割、つまり<親業>を果たすことは、「一人の人間を生み、養い、社会的に一人前になるまで育てる」仕事にたずさわることであると述べています。

大変な仕事であり、「能動的な聞き方私メッセージ等」親としてのスキルを学ぶ必要があるということです。

 

下の、子どもの村の教育内容を紹介した記事に『親や教師の教科書「親業」のスキル』を書いています。

 

今回の講演でも「親業」がでていて、

夫婦で改めて「この学校に入学できて良かった」と実感しました。

 

1.聞くこと

子どもが心を開いて本当の気持ちを親に話すように接し、子どもが何か問題を持って悩んでいるときに、子どもが自分で解決できるように手助けをする=「能動的な聞き方

 

2.話すこと

親が子どもに自分の気持ちや考え方を率直に伝えることです=「わたしメッセージ

 

3.対立を解く

子どもの欲求と親の気持ちがそのままでは折り合わないような場合、どのように解決するか=「勝負なし法

 

親業訓練協会ホームページ「親業訓練の3つの柱」より